は?スマホとスマホサイトで案内獲得?最適コミュニケーションで案内率アップ!

超納言    4,082 views

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1.反響客=貴重な“将来の成約客”

木曜朝イチの共有MTG。O課長は営業メンバーを前に話し出した。

 

「さて、今日の報告。嬉しいことにWeb反響がどんどん入ってきていて、今月も半ばにもかかわらず、もう上限に達しました」

 

ほーっという声がどこからともなく漏れる。

 

毎日、エンドユーザーが自社HP経由で会員登録をしてくれる。いずれも物件購入意欲を持ったお客さん。メアドや携帯電話の番号、住所といった個人情報を提供してくれた貴重な“将来の成約客”様だ。

 

「この“会員登録”という反響をいかに、案内、そして成約までつなげていくかが我々営業チームの課題になる。I君、キミにも結構な数の反響を渡しているけど、進捗はどうだ?」

 

営業の新人、Iがちょっと困ったように答える。経験が浅い分、やる気でカバーしようと気張っている好青年。架電数だけでいえば営業メンバーで一番だ。

 

「ハイ、その?、ですね。まず、Web反響を振り分けていただいていつもありがとうございます。しかしながら、ポータルの物件問い合わせに比べると、物件ご案内までいたるお客さんは残念ながら少ないです、ハイ」

 

「I君、ありがとう。きっとみんなもそう感じてると思う。そこで、だ」

 

O課長は全体を見渡して続けた。

 

「今日は、会員登録客をいかに物件案内、来社につなげるかという戦略を共有したいと思う」

 

営業メンバー全員の熱い視線がO課長にそそがれた。

 

昨今、不動産営業にとって一番のキーになるのが自社サイトからの反響客だ。

 

ポータル客は決めて当然。加えて自社サイトでいかに上乗せできるかが他社に差をつける勝負の分かれ道になっている。毎月、ほぼ確実な数入ってくる反響に対して、成約率をいかに高めるかが命運を握っている。また、各営業マンにとってもWeb反響客攻略は成績に直結してくる。それだけに、一番の関心事なのだ。

 

「みんなも未来不動産のシステムのWeb閲覧履歴機能を活用しはじめて、ある程度結果は出ていると思う、な、N君もだろう?」

 

「はい、毎日、会員客様のWeb閲覧履歴を確認し、まさにお客様が物件詳細をご覧になっているときにお電話をしたり、あるいはマッチングメールを送ることで直接連絡をとれる確率が数段もアップしました。ただ…」

 

「ただ、なんだ?」

 

「まだ電話に出ていただけないお客さん、メールの返信がないお客さんも少なくありません。もっともっと会員客様と直接お話しして物件案内まで持っていけると思っているんですけど…」

 

いつもアナウンサーのような口調で淡々と話すN君が珍しく悔しそうにこぼす。

 

「そう、そこを今日は話したいと思う。実はおととい未来不動産のSさんがやってきて、耳よりな話を持ってきてくれた。N君、君がもし住宅を購入したいと思ってネットで物件探しをするとき、何を使う?」

 

「ええと、最近は全部スマホですね。家に帰っても最近はPCを開かない日が多くて、自分だったら通勤時などを利用して物件探しをすると思います」

 

「そこだ!」

 

O課長の声がワントーン上がった。

 

2.スマホ? PC? Web閲覧履歴機能で端末がわかる

未来不動産Sから「お話ししたいことがある」と連絡があったのは火曜の午前中。その日の午後にはO課長のもとを訪ねてきた。相変わらずフットワークが軽い。その未来不動産Sには前回もWeb閲覧履歴機能の活用方法を提案してもらい結果につながった経緯がある。

 

Sはあいさつもそこそこに本題を切り出してきた。

 

「O課長、お役に立てそうなデータをお持ちしましたよ」

 

そういって、ニヤリと笑みを見せる。

 

聞けば前日の夜に発見したばかりのデータ分析結果だという。いち早く私に伝えたくてやってきたという。なかなか嬉しいことを言ってくれる。

 

未来不動産がいいのは、こうしたデータを駆使したコンサルティングを得意としているところだ。単なるWebシステム会社の営業とはひと味もふた味も違う。

 

一刻も早く未来不動産の分析が聞きたかった。冷静を装いながらも急かすように「で、Sさん、どうしました?」と聞いてみる。

 

「まずはこのデータをご覧ください」

 

そう言ってSは一枚の表を取り出した。前回と同じように、何はともあれまずはデータを見せて、それから説明に入るのがSのやり方らしい。

 

「こ、これは?」

 

「はい、弊社が集計したスマホサイトのサンプリング結果で、横軸が時間、縦軸が会員客がスマホで物件を閲覧している数になります」

 

グラフ

「いやあ、すごい、おたくはこんなデータもとれるんですね」と軽く驚きつつ、じっくり見てみる。未来不動産Sは、どこか得意気な表情でこちらの反応をうかがっている。

 

「………、Sさん、わかりましたよ。スマホでアクセスしている時間が多いのは、通勤・ランチ・就寝前ですね。中でも圧倒的に数字が高いのは就寝前。要するにこの時間帯に架電なりメールなりすれば、連絡がとりやすい。そういうことですよね?」

 

前回と同じような流れで、Sは私に気づかせようとしているのだろう。

 

それにしても、ここまでスマホによるアクセス時間に差が出るとはO課長も予測していなかった。しかし、よくよく考えてみると自分自身も何か欲しいと思ったときは、通勤・ランチタイム・帰宅してからスマホで調べている。さすがに会社のPCではプライベートなことは調べられないし、家に帰ってもPCを起動する時間が面倒だからだ。

 

「O課長のおっしゃる通りだと推察しております。しかし、弊社ではさらにもう一つ先を読んで仮説を立ててみました」

 

未来不動産Sは、メガネの位置を直しながらその仮説を話し出した。

 

「なるほど、おもしろい!」

 

O課長は、早速、Sが言った仮説を検証してみようと思った。

 

3.朝昼スマホはひまつぶしアクセス?

冒頭の会議の続き。

 

「今日からスマホで物件を調べているお客様向けの戦略をあらためて共有したいと思う」

 

O課長は、そう言って営業メンバーに未来不動産Sからもらった資料を配った。表の内容について説明した。

 

「Web閲覧履歴で会員客さんがスマホで物件を調べているゴールデンタイムを狙って、電話なり、メールなり追客してみてほしい」

 

営業メンバー一同、大きくうなづいた。その日はそれでMTGは終了した。

 

******************************

 

そして一週間後、やはり木曜朝イチの共有MTG。少しずつ報告は上がってきていたが、あらためてスマホ客の追客戦略について共有してみる。

 

すると、まさに、予想していた報告が上がってきた。

 

結論からいえばこうだ。スマホアクセスの多い時間帯を通勤、ランチ、就寝前の3グループに分けて、電話、メールで追客したところ、もっとも反響が多かったのは就寝前。電話やメールを通じて物件案内や来店につながったのは、8割型、就寝前の時間に偏っていた。

 

「よし、みんな、これからスマホアクセスの会員には夜の就寝前に集中するようにしよう!」

 

そう、未来不動産Sが言っていた通り。つまり、朝昼のアクセスはあくまでもひまつぶしアクセス。通勤、ランチのときは慌ただしくて電話やメール対応ができない。実際アクセスのピークは短時間で終わる。その点、就寝前なら時間を気にしなくてもいい。

 

しかも、物件情報をスマホで見ているときに、持っているスマホが鳴り出したら出てくれやすいだろう。メールだって同様だ。

 

それに加えて、電話やメールの内容がいままさに見ていた物件についてだったら、お客さんの気持ちもアツいから乗ってきてくれる。結果、物件案内や来客につなげるのだ。

 

4.仮説は正しかった

「課長、やりました!」

 

翌日、新人I君が興奮した面持ちでやってきた。

 

「スマホ会員客さんの件ですが、夜のスマホタイムまでに、朝昼に見ている物件をじっくり精査して、夜になってより詳しい物件情報をメールで提案してみたところ、返事をいただけました! しかもLINEのIDまで交換させてもらって、週末、物件案内することになりました!」

 

次の日も、その次の日も同様のアポが入った。戦略ひとつで、こうも結果は変わってくるのだと、あらためて実感した。

 

未来不動産Sにアポ件数を稼いでいることを伝えてお礼の電話をした。まるで自分のことのように喜んでくれた。

 

電話の後、I君が話しかけてきた。

 

「未来不動産やりますね、なかなかの分析力でしたね。あ、課長も」

 

課長も、って何だ、課長も?

 

「今度はお前の仮説を聞いてやるから宿題な」

 

O課長は苦笑して、Iを軽くこづいた。

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