広告費と売上げは比例しない!?-大手不動産ポータルサイトの落とし穴

不動産速報シリーズ    13,329 views

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1.ポータル依存症からの脱却

「未来不動産のSですが、あと5分位で伺いますのでよろしくお願いします!」

 

その日、Sはクライアントへの挨拶回りでT社へ向かっていた。

 

立っているだけでも汗をかくような真夏の焼け付くような青空。

 

急いで本社ビルに着くとエレベータを5Fで降り、すぐ右手に受付へ向かった。

 

「Sさん、こんにちは!」

 

「あっ、Yさんお久しぶりです!少し遅れてしまいすみません」

 

「そんなに急がなくても大丈夫ですよ」

 

T社の担当Yが人懐っこい笑顔で出迎えてくれた。

 

「こっちで少し待っててください。何か冷たい飲み物でも持ってきますね」担当Yはそう言ってSを応接室に案内した。

 

Sはエアコンの効いた応接室に入ると、ソファに腰掛け額から吹き出る汗をハンカチで拭った。

 

きっと外の気温は軽く30°を超えているだろうと、Sには容易に想像ができた。

 

「失礼します」ほどなくして担当Yが飲み物をテーブルに運んできた。

 

「おかわりはいくらでもあるので、言ってくださいね」と担当Y。

 

「本当に助かります。まるで砂漠の中のオアシスにやっと着いた気分です」Sは笑顔で返した。

 

「あっ、そう言えば最近新店舗をオープンされたって聞いてますけど、凄く順調らしいですね」

 

「あれっ、驚いたなぁ。もうご存知なんですね。これも全てSさんのお陰です」担当Yは少しにかみながら答えた。

 

「こっちは色々と提案いただいてその通りにしただけなんです。今日は不在ですがH部長の機嫌も最近すこぶるいいんですよ」

 

T社が会員登録制の反響媒体を導入して、約半年が経過しただろうか。

 

扱うエリアは広いが反響数が今や月間50を超えるようになっていた。

 

「でもこんなに短期間に成果が顕著に出るような会社さんはそうないです。会社としてすごく努力されてらっしゃんるんだなって」

 

「あはは、あまり褒めないでくださいよ。図にのっちゃいますから」担当Yは謙遜気味に話した。

 

「そういえば、先日に定例会議で、今やってるポータルサイトの方の広告予算をどうするか話があったんです」

 

「ポータルサイト・・ですか?」Sが聞き返した。

 

「Sさんに提案してもらった会員登録制の反響媒体が、今思いのほか上手くいってるんです。だって今月も反響数が既に40を超えてるんですよ。以前にお話ししたように、会社の方針としては従来の御用聞き営業から脱却することなんです。それなのに社長はポータル依存症というか、まだもう少し広告費をかけたいって言ってるんですよね」

 

「そうなんですか?ちなみにポータルサイトの成約率って会員登録制の反響媒体と比べてどうですか?」

 

「最初に頃はポータルの方が良かったんです。でも今はほとんど変わらないですね」

 

「であれば、ポータルサイトを決して否定はしませんが、ポータル依存症から脱却をしていくべきだと思います」

 

「まったく同感です」担当Yが小さくうなずいた。

 

「会社の売上げを伸ばしていくには、ポータルサイトだけじゃ限界があります。確かにポータルはテレビCMもバンバンやってるし、広告費のかけ方もケタ違いです。家を探しているお客様からすれば、これほど便利な不動産情報サイトはないと思います。でもいざ売上げを伸ばそうとポータルサイトの広告費を増やして反響数を倍にしても、成約数も倍になるとは限りません」

 

2.大手不動産ポータルサイトの落とし穴

「でも広告費を上げれば売上げも増えるんじゃない?」担当YがSに質問した。

 

「そこに落とし穴があるんです」

 

「えっ、落とし穴・・?」担当Yは大きく目を見開いた。

 

「はい、確かにポータルサイトへの物件掲載を増やせば当然反響数は増えるでしょう。でも同時に反響に対する接客や案内数も増えてしまうんです。ということは、仮に広告費を増やして反響数が20件から倍の40件になった場合、成約数も倍になるとは限りません」

 

 

「そうか、それだけ人員も必要になるってことですよね。確かに営業マンが反響に対応できなくて、ぼやぼやしてたら競合にお客様を取られてしまった、なんて話も聞いたことがある」

 

 

「それにもう一つ見落としがちなことが、ポータルサイトの場合は物件掲載にどうしても人員コストがかかってしまうということです」

 

ポータルサイトへの物件掲載といっても、それに伴う作業内容は多岐にわたる。

 

・掲載物件の選定

・物件の掲載確認

・物件写真の撮影

・物件情報の入力

・物件の条件変更

・物件情報の削除

 

ポータルサイトで売上げを上げていくには、反響に対応するスタッフ以外にも物件掲載のためのスタッフの増員なども考えていく必要があるのだ。

 

「そうなんだよね。物件掲載を営業マンがやろうとしてもその時間が取れず、結局夜遅くまで残業している社員もいる。仮に人を雇うとしても、色々と教えるために教育コストもかかりそう」

 

「広告費と売上げは比例しない。まさしくそれがポータルサイトの落とし穴なんです。これで社長への説得材料が揃いましたね!」Sは自信満々に答えた。

 

「Sさん、目指すはポータル依存症からの脱却だね」

 

「頑張っていきましょう!」

 

 

未来不動産研究所が集客のために提案する「会員登録制の反響媒体」は、物件登録作業などは一切不要である。

 

大手不動産ポータルサイトでは掲載物件の選定から物件の写真撮影、登録、コメント入力など様々な手間と時間がかかるが、それらの手間を省き人員コストを大幅に抑えることができるのだ。

ポータルサイト新築一戸建て速報物件掲載

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